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附属高等法政教育研究センター

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 イベント詳細

シンポジウム・研究会の記録

2002.8.27 掲載

公開シンポジウム「―市民の手で変えよう―これからの公共事業」

「―市民の手で変えよう―これからの公共事業」

いま、これほど公共事業が問われている時はない。
走り出したら止まらない従来型の公共事業から脱却し、できるだけ小さく、
そして市民の誰でもが取り組める、新しい公共事業への転換が求められている。
壊された自然を再生し、市民が望み・喜ぶ「これからのパブリックワーク
(公共事業)」のあり方を、参加者と共に考えていきたい。

【第1部】 <基調講演> 五十嵐敬喜●法政大学教授
  <事例報告> 石川文雄「EM菌を使ったゴミの資源化と糞尿処理」
      石出和博「道産材を利用して“森を建てる”」

【第2部】 <パネルディスカッション>  
      天野礼子●アウトドアライター
      五十嵐敬喜●法政大学教授
      鈴木亨●北海道市民風力発電社長
      小野有五●北海道大学地球環境科学研究科教授
  (司会)山口二郎●高等法政教育研究センター長

 

◆日 時:2002年8月27日(火)18:00~20:30(開場17:30)
◆会 場:北海道大学クラーク会館・大講堂
       札幌市北区北8条西8丁目(北大構内)
◆問合せ:北海道大学法学部 電話011-706-3119
 
※入場無料、参加ご希望の方は直接会場へお越し下さい。
※自家用車は学内に乗り入れできませんのでご了承下さい。

報告

 センターは環境問題を考える多くの市民団体と協力して、8月27日、公開シンポジウム「これからの公共事業」を開催した。基調講演には五十嵐敬喜法政大学教授を迎え、シンポジウムのパネリストにはアウトドアライターの天野礼子氏、小野有五氏(本学環境科学研究科教授)など、多彩なゲストに参加していただいた。折から、ダムや公共事業のあり方を問う長野県知事選挙の最中で、社会的関心も高く、会場には400人近い聴衆が集まった。

 今回のシンポジウムの特徴は、研究者による問題点の指摘や理論的解説にとどまらず、間伐材を使った木造住宅の建設、有用微生物を使った廃棄物処理と有機農業の展開など、環境保護と産業創出の連携というプロジェクトに具体的に取り組んでいる経営者、技術者にも参加してもらい、「ポスト公共事業」の具体的な道筋を示したところにある。9月末の環境経済政策学会ともあわせて、北海道における公共事業のあり方について重要な問題提起を行ったと評価できる。

 

感想

●閉塞の日本にも未だ希望ありのシンポであった。(札幌市・男)

●オンブにダッコの温い県民性が強い北海道ですが、道民一人一人が早く脱皮し、自立意志をもつべきと思います。(札幌市・男)

●たいへん参考になった。学者、研究者に加えて、実践者の事例報告はものすごい刺激をいただき、ただ感謝!(北見市・男)

●天野さんの本を読み、共感していたが、今日のシンポジウムでその具体的内容や背景、理論問題など理解できて大変よかった。北海道の可能性の指摘は重く受け止め、何をすべきか考えさせられた。(札幌市・男)

●地域の活性化、食べるために予算・金のブンドリ合戦を議員と官をつかってやってきた。それが長い間の構造。先生方のいわれることは日本将来を考えるとき全くの筋論だが、今日か明日か地方自治に予算がおりてきても小型利権の競いがあちこちに起きて……。どうもわかりませんね。日本はしばらくだめですね。子供の教育から出直しですね。(札幌・男)

●このようなシンポジウムが全道各地で行われればいいと思います。私も北海道の一市民として、行政のやること、公共事業などに目を向けたいと思いました。ムダにはムダとはっきり言いたい!(虻田郡・女)

●市民ひとりひとりが事実を知ること。できることを自分の身の周りからしていくことが大事なんですね。どうもありがとうございました。(虻田郡・女)

●北大が公開シンポを市民・公共に開放して提供することは実に素晴らしいことである。テーマもタイミングよし、講演者もパネラーも、人選よかったと思う。企画、良し。(札幌市・男)

●ダムがムダであることが初めてわかった。このような事を道新はもっと報道すべきである(わかりやすく)。

●CO2の危機的状況がわかった。今までの生活を見直すべきとわかった。

●世界の電力源が自然エネルギーが主流となっていることは目からウロコだった。

●大学はもっと一般市民に情報を提供すべきだ。特に国立大学は納税者に情報提供の形で還元すべきである。(札幌市・男)

●グリーンツーリズムについてヨーロッパで盛んに奨励されているのはなぜなのか。単にレクリエーションではない節がある。人間性の育みではないか。(札幌市・男)

●学者の方が、政治に関心をもっていらっしゃることは、画期的なことだと思います。(札幌市・女)

●「市民事業」という言葉が印象的でした。一般商品もそうであるように、いわゆるユーザーの視点、生活者の視点から物事を考え、進めていくべき時代に入ってきているのだと思います。その流れを根底から支えていくのが「情報化」の流れであり、端緒となるのは「政治力」だと感じています。(男)

●天野礼子さんの話を聞けてよかったです。新聞によると長良川河口堰も今は水利用がなく、県も償還に困っているとか。別の地域での同様な施設も同じで。余った水を水不足の外国に売れないかということを真剣に考えている県があるとのこと。まったくばかげた国になってしまいました。市民事業が日本に定着することを望むばかりです。ただ既存の組織(官)は一回、実質的な倒産を経験しないと変わらないと思います。(男)

●従来の公共事業を見直す。話をきけばわかりますが、市民の大半はこういる発信に接することが少ないのではないでしょうか。基本のまやかしはうすうす感じていましたが、真実を見抜ける人がどれだけいるでしょうか。ましてや縦割り公共事業(利権がらみ)を誰か見抜けるでしょうか。見抜けるのは極少ない関心者のみではないかと思います。個人的には取り組む市民の1人に加えてほしいとこういう機会に参加しています。また、財源を底辺の市民から集めることはかなり無理があると思います。いろいろの分野に「カンパ」するとなると、だれでもは出来ない(そんな余裕のある人はそう多くないと思います)。やはり国の公共事業の配分を考えるべき、と思う。

●大変有意義。短時間で内容が多様で、多くの情報が得られました。皆さんのご活躍に勇気づけられました。

●公共事業は日本の土建体質にみられるゼネコンのための事業という認識を今の日本の国民は皆、抱いていると思います。化学物質のタレ流しによる環境破壊を治していく事業で、ゼネコンに今後13兆円を保証していく、というニュースには、ただ唖然とするのみです。では、どうしたらよいのか。そのヒントを多く得ることができたことに感謝いたします。ただし、良い例の根っこを欧米に求めることに片寄ることには疑問。かつての日本には生きた実例があると考えているからです。崩壊している日本の文化(例えば食、共同社会等)の再生はどうしたら実現できるのか、考えていけるシンポジウムに期待します。(札幌・農協理事)

●非常に勉強になった。(札幌市)

●サンルダム、当別ダム、釧路湿原自然再生保全の官による事業を受注している民間企業の仕事をしております。官によるアリバイ的な環境調査等の(これが私の仕事)に自己矛盾を感じながらも、公共事業のあり方を真剣に考えています。私の持っている情報を役立てたいと思います。

●ちょっと時間がたりない気がしました。北海道にもすばらしい仕事をしている素晴らしい人がいらっしゃることがよくわかりました。(札幌市)

●討論がなかったの点がよくない。各自の持論展開のみであった。趣旨は理解できた。

●それぞれの立場から公共事業についての多角的意味が聞けてよかった。(東京都・男)

●これからの公共事業を考えるための有益な話が聞けましたが、法的に変えていくということの中での、自然再生推進法の役割が不明です。それどころか、自然保護のためには自然再生推進法は有害です。日高横断道路ではまず河道を破壊する駆け込み工事がヘリコプターを使って急ピッチで進められています。後は自然再生法で工事を続けようという目論見のようです。「自然再生」の名で自然破壊がすすむことを恐れます。