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附属高等法政教育研究センター

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平成14年度 司法改革 -21世紀にありうべき法曹像-

平成14年度法学研究科公開講座 司法改革 -21世紀にありうべき法曹像-

北海道大学大学院法学研究科/附属高等法政教育研究センター

 21世紀を迎え、社会の価値観が多様化するとともに、規制緩和により行政による事前の統制よりもむしろ裁判を通じた私人の主体的な関与による紛争解決が重視されるのに伴い、司法の役割はますます大きくなるばかりです。しかし、はたして、これまでの司法の枠組みで、こうした期待に十分に答えることができるのでしょうか。

 現在、このような題意識から「司法改革」の作業が進行しています。改革は司法制度全般に関して多岐にわたるものですが、この公開講座では、5人の講師によるオムニバスの連続講義により、この司法改革の全体像を浮き彫りにしようとおもっています。

 第一に、地域司法改革の問題をとりあげます。

 日本では、一つの裁判所の管轄区域内に弁護士が全くいないという弁護士ゼロ地域が少なくなく、北海道もその例外ではありません。そこまでいかなくとも一人、ないしごく少数の弁護士しかいない弁護士過疎地域では、地域の住民が十分な司法サービスを受けることができないという問題があります。高崎弁護士による第一回の講義では、現状を紹介したのち、その解決策への取り組みなどをご紹介しようとおもいます。

 第二に、倒産法の改正をとりあげます。

 ここ10年日本経済はいわゆるバブルの崩壊で金融界、産業界が不況に苦しんでおり、大小さまざまな企業倒産が増加しています。また、個人についても消費者破産が激増しています。高見先生による第二回の講義では、これらの事態に対応するため進行中の倒産処理法の改正の内容を簡単に紹介し、市民生活にとっての倒産処理の意味について少し考えてみたいとおもいます。

 第三に、刑事司法改革をとりあげます。

 日本の刑事裁判手続は、1949年に現行制度に変わって以来、これまで何度も法改正を経てきました。しかし、現在進められている刑事司法改革は、裁判員制度(市民参加)の導入、被疑者に対する公費による弁護制度の採用など、既存の手続を抜本的に変革する画期的なものになりそうです。白取先生による第三回の講義では、この「改革」を促した動因は何か、これによって日本の刑事裁判はどう変わるのか、しっかり見定める必要があるという視点から論じることにします。

 第四に、司法制度改革と日本社会の関わりの問題をとりあげます。

 司法改革のありかたを見定めるためには、日本社会のいかなる変容がそうした制度改革を要請しているのか、逆に司法制度改革が社会にいかなる影響を及ぼすのか、という視点からの吟味が必要です。尾崎先生による第四回の講義では、現在急ピッチで進行している司法制度改革の全体像を概観したうえで、この問題を検討し、さらに、他方で司法制度改革過程が政治、経済など社会の他領域から微妙に離れて存立している点を指摘し、それが意味することについて考えたいとおもっています。

 最後に、ロースクール構想をとりあげます。

 現在、司法制度改革の重要な柱として、法科大学院構想、すなわちいわゆるロースクール構想が急ピッチで具体化しています。法科大学院とは、どのようなものなのでしょうか。法科大学院は、どのようにして良き法曹を作ろうとしているのでしょうか。そこには、何らかの問題点はないのでしょうか。吉田先生による最終回の講義では、これらの問題について考えてみたいと思います。

開催概要

1. 開講日程

第1回 平成14年7月25日(木) 地域司法改革
弁護士 高崎暢

第2回 平成14年8月1日(木) 倒産法改正
北海道大学大学院法学研究科教授 高見進

第3回 平成14年8月8日(木) 動き出した刑事司法改革
北海道大学大学院法学研究科教授 白取祐司

第4回 平成14年8月15日(木) 司法制度改革と日本社会の変容
北海道大学大学院法学研究科教授 尾崎一郎

第5回 平成14年8月22日(木) どのようにして良き法曹を作っていくのか–法科大学院構想の光と影
北海道大学大学院法学研究科教授 吉田克己

2.実施会場

北海道大学文系共同講義棟8番教室(札幌市北区北9条西7丁目)

3.受講資格

18歳以上の方であれぱどなたでも受講できます。(学歴は間いません。)

4.定員

50名(定員を超えた場合は抽選になります。)

5.申込要領

(ア)申込期間

平成14年5月27日(月)から平成14年7月22日(月)(土曜日・日曜日及ぴ祝日を除く)
毎日午前9時から午後4時30分まで

(イ)申込場所

札幌市北区北9条西7丁目北海道大学法学研究科・法学部庶務掛

(ウ)申込手続

受講申込書(コビー可)に必要事項を記入のうえ、
直接又は郵送でお申し込みください。
(受講者証は公開講座初日にお渡しします。)

6.受講料

(ア)金額

5,800円

(イ)納付方法

公開講座初日の平成14年7月25日(木)に受付へ納めてください。
なお、納入された受講料はお返しできません。

7.修了証書

4回以上受講した方には、修了証書を授与します。

8.その他

この講座についての照会は、下記で取り扱っております。

●申込場所及び実施会場略図

申込場所・実施会場
地下鉄「北12条駅」下車徒歩10分(約600m)
中央バス「北大正門前」下車徒歩5分(約300m)
JR札幌駅「北口」より徒歩13分(約800m)
※車での来学はご遠慮願います。

更新日 2016.04.12