法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)の入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)は,これからの社会にふさわしい高度な専門性と幅広い視野,さらに人権感覚と倫理性を身につけた法曹の養成を教育理念とする。そのため,入試制度においては,①基礎的な教養と社会に対する広い関心②分析力,思考力及び表現力など,法律家としての適性③継続的な教育に耐えうる知的素養・忍耐力を備えた人材を確保するため,選抜する。また,選抜に当たっては,公平性・多様性・開放性・客観性・透明性を確保するための措置を講じる。

選抜は、書⾯審査(⼊学願書,成績証明書,志望理由書,能⼒証明資料等の書類を総合的に評価する)により第1次選抜を⾏い,その合格者について次の(1)および(2)の⽅法により最終合格者を決定する第2次選抜を⾏う⽅法による。

  • (1)3年課程への⼊学を志願する者には小論文試験を課し,書面審査及び⼩論⽂試験の結果により最終合格者を決定する。
  • (2)2年課程への⼊学を志願する者には法律科⽬試験を課し,書面審査及び法律科⽬試験の結果により最終合格者を決定する。また,2年課程において法曹養成プログラム所属学生向けの特別選抜を実施する。特別選抜では,書面審査及び面接試験の結果により最終合格者を決定する選抜(5年一貫型)及び書面審査及び法律科目試験の結果により最終合格者を決定する選抜(開放型)の2種を実施する。ただし,5年一貫型選抜では第1次選抜を実施しない。

各審査及び試験は,志願者が次のような能⼒や資質等を有しているかどうかを判定することを⽬的とする。

  • ① 書面審査
    幅広い視野を有しているか,法科⼤学院での教育に耐えうる知的素養および忍耐⼒を有しているか,⾼い学修意欲を有しているか,法曹にふさわしい豊かな⼈間性,⽬指す法曹となりうる資質
  • ② 小論文試験
    ⽂章を正確に理解する⼒,内容を分析し,要約する⼒,⽂章の内容を踏まえて論理的に思考する⼒,要約した内容,思考した内容を適切に表現する⼒
  • ③ 法律科⽬試験
    ⽂章を正確に理解する⼒,内容を分析する⼒,法的問題に取り組む論理的思考⼒,思考した内容を適切に表現する⼒,法律基本科⽬についての発展的な学習に対応することのできる基礎的知識と理解
  • ④ 面接試験
    法的問題に取り組む分析力,論理的思考力,思考した内容を適切に表現する力

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)の教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)は学位授与の方針で掲げる法曹を養成するため,次の特色ある取組により教育課程を編成し,実施します。

5つの教育プログラム

高度な専門性と幅広い視野,そして人権感覚と倫理性を身につけた法曹養成のための,理論的教育と実務的教育を有機的,効果的に実施するため,次の5つの教育プログラムを提供します。

① 基礎プログラム

法学未修者向けの授業科目として,法律基本科目に関する基礎的知識を修得させるプログラム

② 深化プログラム

基礎的知識を前提として,その理解を具体的事例問題の検討を通じて理論・手続の両面から一層深化させるプログラム

③ 法実務基礎プログラム

法曹のあり方や社会的役割を考え,法曹が持つべき社会感覚や倫理感覚を磨くとともに,理論と実務の架橋となるべきプログラム

④ 先端・発展プログラム

知的財産法や環境法などの先端的法分野について深い専門知識を修得させるとともに,労働法,社会保障法など法律基本科目に対する関係で応用的・発展的な専門知識を修得させるプログラム

⑤ 学際プログラム

基礎法学や政治学等の知見を修得し,法現象を複眼的・学際的に眺める資質を高めるとともに,更にそれらの知見を法実践にも活かしうる能力の涵養を目指したプログラム

社会からの要請に応じる応用力・発展力の養成のためのプログラム編成

先端的なビジネス部門を得意とする法曹,市民生活に密着した法曹の2つを想定し,先端・発展プログラムの中に,①知的財産法,企業法務などの先端ビジネス部門②環境法,医療訴訟などの生活関連部門という2つの部門を設けています。

双方向的ないし多方向的授業

双方向的で,対話,レポート作成を盛り込んだ教育手法を用いることによって,修得した法的専門知識の応用力,分析力,表現力を学生に体得させることを図ります。

教育の質保証

教育の質を保証するため,ファカルティ・ディベロップメント委員会を設け,授業評価等,教育内容及び方法の改善に取り組みます。

学修成果の評価の方針 

学修成果は次の方針に従って評価します。

Ⅰ 成績評価の基準
  1. 成績評価は,法科大学院の学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる養成する法曹像に求められる具体的な能力(学位授与水準)を踏まえ,授業科目ごとに「到達目標」を設定し,履修者の達成度に応じて行います。
  2. 成績評価は,秀優良可不可の5段階に分けて判断します。評価にあたっては,100点方式を用いた評価点を基準とします。
  3. 成績評価は,原則として,以下の分布基準で行うこととします。なお,以下の分布基準は法科大学院生のみを対象とします。
    • ① 履修者数(不可の者を含む)が25名以上の科目,基礎プログラムの科目および深化プログラムの科目(ゼミ科目を除く)
      • ⅰ)優および秀:15%から30%まで。ただし,20%から25%までであることが望ましい(この割合については,不可の者は分母に加えない)。
      • ⅱ) 良 :「可」よりも多いものとするが,「可」と同数の場合もありうるものとする。
      • ⅲ) 可 :「良」よりは少ないが,「良」と同数の場合もありうるものとする。また,該当者がいない場合もありうるものとする。
      • ⅳ) 不可 :特に割合は定めない。
    • ② 履修者数(不可の者を含む)が10名から24名までの科目
      • ⅰ)優および秀:60%以下。ただし,30%以下であることが望ましい(この割合については,不可の者は分母に加えない)。
      • ⅱ) 良 :「可」よりも多いものとするが,「可」と同数の場合もありうるものとする。
      • ⅲ) 可 :「良」よりは少ないものとするが,「良」と同数の場合もありうるものとする。また,該当者がいない場合もありうるものとする。
      • ⅳ) 不可 :特に割合は定めないものとする。
    • ③ 履修者数(不可の者を含む)が10名未満の科目
      このような科目にあっても,厳格で適格な成績評価を徹底し,特に同一の成績区分に評価が集中することは避けるものとする。具体的には,最低でも履修者(不可の者を含む)の20%程度は,他とは別の成績区分にするよう努めることとする。
Ⅱ 成績評価の方法
  1. 授業ごとに,評価項目及びその評価割合を決定します。評価項目は次の中より選択します。中間試験,期末試験,レポート(起案を含む),成果発表(プレゼンテーション),報告内容,議論への参加状況,授業への参加態度(授業内での発言)
    成績評価は,100点方式を用いた評価点を基準として行います。
  2. 単位取得要件としての出席回数は,担当教員が決定しますが,最低でも,3分の2以上とします。ただし,出席状況は履修者として成績評価の対象となるかどうかの判断のみに使用し,出席それ自体を点数化して評価に算入することはしません。
  3. 具体的な評価方法は,担当教員が定めます。

キャリア形成の支援

キャリアサポート委員を配置し,司法試験合格を果たした修了生の就職活動を支援するのはもちろんのこと,法曹からの転身をはかる修了生に対しても支援を行います。

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)の学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)は,グローバリゼーションの中で,日本社会の様々な領域において法の果たすべき役割が拡大し,また,社会の高度化のゆえにより高度な専門知識が必要になっているという社会状況において,様々な社会領域の要請に応えることのできる,高度な専門性と幅広い視野,そして人権感覚と倫理性を身につけた法曹の養成を目標にしています。

法科大学院では,この目標とする法曹像に求められる具体的な能力(学位授与水準)を定め,当該能力を身につけたことを示す所定の修了要件を満たした者に法務博士の学位を授与します。

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)の学位授与水準

現代社会において,すべての法曹は,専門法曹としての基礎的能力とともに,変容する社会からの高度な要請に応えうる応用力・発展力を持たなければなりません。法科大学院は,社会からの要請に応じる応用力・発展力の方向性として,先端的なビジネス部門を得意とする法曹,市民生活に密着した法曹の2つを想定し,法曹としてのコモンベーシックとしての基礎力および2つの方向性のいずれかにおける応用力・発展力という付加価値を有する法曹の養成を目標としており,次の能力を持つと認められる者に法務博士の学位を授与します。

  • 基本的法分野における体系的で深い理解
  • 先端的・応用的法分野における専門的知識
  • これらの知識を実践の場で使いこなす実践的知識
  • 柔軟で創造的な思考力
  • 交渉能力と説得能力
  • 人権感覚・倫理性
  • グローバル化のなかでの比較法的知識と語学力
  • 他の専門分野に対する理解力

法科大学院(大学院法学研究科法律実務専攻)のアセスメント・ポリシー

(目的)

(1)法学研究科法律実務専攻では「北海道大学アセスメント・ポリシー」に基づき,学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)で示された教育目標への到達度を高めるために教学アセスメントを実施する。

(実施体制)

(2)法学研究科法律実務専攻の教学アセスメント実施責任者は,法科大学院長とする。

(3)法学研究科法律実務専攻の教学アセスメントは,法科大学院教務委員会において実施する。

(実施及び分析)

(4)法学研究科法律実務専攻の教学アセスメントは,別に定めるアセスメント・チェックリストにより実施する。

(5)評価結果を参考とした教育改革の内容は,積極的に公表する。

(6)教学データの取り扱いについては,本学の関係規程等を遵守し,個人情報等の保護につとめる。

アセスメント・チェックリスト