公開シンポジウム 「市民・企業・行政が担う公共サービスの姿-PPPの新たな取り組み-」

市民・企業・行政が担う公共サービスの姿
 -PPPの新たな取り組み-

第1部 基調講演「行政と市民の協働を考える」

 山口二郎 ● 北海道大学大学院法学研究科教授
        高等法政教育研究センター長

第2部 パネルディスカッション
  「これからの公共サービスのあり方について」

◆パネリスト:
 上田文雄 ● 札幌市長
 見野全 ● 元白老町長
 佐野修久 ● 日本政策投資銀行北海道支店企画調査課長
 山口二郎 ● 北海道大学大学院法学研究科教授

◆コーディネーター
 宮脇淳 ● 北海道大学大学院法学研究科教授
 
上田 文雄 (うえだ・ふみお)

1948年、十勝管内幕別町生まれ。中央大学法学部を卒業し、1978年弁護士登録。94年から95年まで札幌弁護士会副会長をつとめた後、同会の消費者保護委員会・子供の権利委員会・公害対策環境保全委員会の委員長、日本弁護士連合会人権擁護委員会副委員長を歴任する等、多領域で活躍する。99年北海道NPOサポートセンター理事長。2003年札幌市長選では、政令指定都市では初めての再選挙を経て当選。“幅広い市民参加と徹底した対話による街づくり”をモットーに、第1期をつとめる。

見野 全(けんの・あきら)

1940年、北見市生まれ。近畿大学法学部を卒業し、63年大昭和製紙株式会社に入社。同社総務課長等を経て86年11月に退社し、翌年4月の白老町長戦に出馬して初当選を果たす。以後、2003年4月の勇退まで4期16年をつとめた。在職中は町民と共に考え、共に汗を流す「協働のまちづくり」を推進、バイタリティあふれる発想とリーダーシップの評価は高く、02年には北海道町村会副会長に就任するなど公職も数多く歴任した。現在、日本航空学園常務理事。

日  時: 2003年11月19日(水)14:30~17:00(開場14:00)
会  場: 北海道大学学術交流会館 講堂
      札幌市北区北8条西5丁目(北大正門横)
問合せ: 北海道大学法学部   電話 011-706-3119

PDFアーカイブ

●主催
 北海道大学大学院法学研究科附属高等法政教育研究センター
●後援
 日本政策投資銀行北海道支店、株式会社富士通総研PPP推進室

※入場無料 参加ご希望の方は直接会場へお越しください。
※自家用車は構内に乗り入れできません。

 

●最近、協働などに関しての色々なフォーラムなどに参加していますが、今回は特によかったです。
PPPという言葉は知りませんでしたが、山口先生の話にあったように、行政ニーズということの大切さ、佐野氏が言っていた理想で終わらせないためのシステムの必要性、上田氏、見野氏が言っていた行政の側の考え方、市民、行政の意見交換、意志の疎通が必要だと思いました。
市民(住民)の意識改革、連携を取り協同(市民参加)するということを、今後どのように広めていくのか?システムの構築は?(石狩市)

●見野氏の町内会活用は札幌市では無理。NPO活動家から見れば敵対物でしかない。(札幌市東区 自営業)

●とても面白かったです。人選がよかったのでしょうか。バランスのとれた内容でした。宮脇先生の司会としての手腕にほれぼれしました。(札幌市 学生)

●大変勉強になりました。行政に携わる者として、上田市長の言葉で、再度、意欲を呼びさまされた気がします。札幌市の町づくりは進むとして、道内の状況は一極集中がますます進んでいくのかなと思います。地方の市町村の活力維持をいかに図るべきか?経済的な対応以外にも考えるべきかと思います。(札幌市手稲区 道職員)

●パネラー同志も勉強になったのではないかと感じられる。様々な分野で「主体性」がキーワードになっているトレンドが感じられる。もう少し人数を絞り、論議に時間を当てては?
様々なテーマにわたり公開討論会形式にすると、市民の関心は高まると思う。(当シンポジウムは「専門」と「一般」を限りなく近づける役割があると思えます。)
政策決定過程における市民参加といった、やや理念的テーマとPPPといった実際的なテーマをともに議論するのは時間不足か?結論を望む。(札幌市南区 公務員)

●大変面白い議論でした。ただ、行政運営の基盤を担っている行政職員の方の話も聞きたかったです。(札幌市北区 学生)

●1000人ワークショップ、それに先立つ市民団体による連続フォーラムが一段落ついた時点で、高等研が市民協同を論じる意義は高いと思いました。1000人ワークショップの中身は2/3が個別事業についての議論となってしまい、時期的にも難しいかもしれませんが、協同の一つの注目すべき行事だったので、具体的な検討を加えていただきたかったです。(札幌市中央区 弁護士)

●大変、参考になりました。上田さんに頑張って!と言いたい。(公務員)

●会場からの質問にも答えていただき、私も参加できたような気がしてとても考えさせられ勉強になりました。太田市の図書館でサポーターズの方々と長く協同していくためには、市の職員がサポーターズの方々の立場や気持ちをどれだけ大切にできるかが一つのポイントになるのかなと思いました。(札幌市職員)

●全体を通して、啓発された有意義な時間となり大変感謝しております。「市民」という概念が日本の隅々まで密着しているとは思われません。一つには「公」(パブリック)についてのマイナスイメージ(滅私奉公)と「私」(自己中心)の野放し状況によって、共同体(コミュニティ)を形成してゆく自覚と責任感が育成されていないと思われます。日本の「教育」の貧しさを覚えています。(札幌市豊平区 団体職員)