シンポジウム 「地域社会と司法制度改革―弁護士の視点と共に考える―」

地域社会と司法制度改革
―弁護士の視点と共に考える―

 21世紀の日本社会の基調となる<法の支配>とその実現をめぐって、司法制度改革が様々な形で進められています。法科大学院および新司法試験制度は言うまでもなく、まもなく実施予定の裁判員制度や最近スタートした<法テラス>の制度などは、いずれも新聞・メディアで取り上げられて社会の注目を浴びるようになっています。これらの新たな制度整備が進む一方で、市民の日常の法律生活を支えるのに大きな役割を果たしてきている弁護士の人々もまた、従前にも増して活動の幅を広げています。市民の法律相談の機会をより豊かにすることは勿論、法科大学院などでの授業協力や啓蒙活動などを通じて、弁護士の活動もいっそう活発になっています。
 それでは、これらの制度整備や実務家の活動は、北海道や札幌市などの地域社会の法律問題・紛争にどのような変化をもたらし、また今後どのようなインパクトを与えてゆくのでしょうか。そして、それらの変化やインパクトの中で、日本社会は、当初の目的のために、どのようにして<法の支配>をより充実した形で実現してゆけることになるのでしょうか。私たちは、司法制度の改革や整備が地域社会にもたらす様々な影響を、単に学問的な見地にとどまらず、市民に身近な生活の場で日々種々の法律実務活動を展開している弁護士の視点と共に考え、そして理解することが、今まさに求められているように思われます。
 先の6月のセンター・シンポジウムでは、ジェンダーの平等へ向けて<男女共同参画社会基本法>を地域にどう根づかせてゆけるかを行政と学問との協働で考えました。今回は、その連続で、<法の支配>の実現へ向けて司法制度改革が地域にどう根づいてゆくことができるかを、実務と学問とが協働して考え、法と社会の関わりを探ってみます。どなたでも入場・参加は自由(無料)です。ぜひお越しください。
 
日   時:2006年11月15日(水) 18:30~20:00
場   所: 北海道大学 人文・社会科学総合教育棟 W301会議室

◆ スピーカー
  齋藤隆宏●弁護士:札幌弁護士会
◆ コメンテーター
  會澤恒●北大法学研究科助教授:英米法
◆ コーディネーター
  長谷川晃●高等法政教育研究センター長

●主催:北海道大学大学院法学研究科 附属高等法政教育研究センター
●お問合せ先
 北海道大学法学研究科附属高等法政教育研究センター
 電話 011-706-3309