司法試験合格発表に際して法科大学院長からのメッセージ

皆さん、司法試験合格おめでとうございます。

法曹を目指すと決意してから司法試験合格まで、長い間いくつものハードルを越えて、この日を迎えられたことと思います。その間、目標に向けて大変な努力をされてきたことでしょう。その努力が実を結んだこと、心より嬉しく思います。

ただし、司法試験合格は、法曹として活躍するための第一歩に過ぎません。これから皆さんはこれまでに培った力を現実の社会の中で発揮していくというステージに立つわけです。そのステージでよき法曹として活躍する、あるいは、皆さんが心に描く法曹像を実現し、維持していくためには、さらに研鑽を積んでいくことが必要です。

しかし、これまでと変わらず、目標に向けて一歩ずつ進んでいけば、必ず目指す法曹像を実現することができることと思います。今後の活躍を大いに期待しています。

 

今日、合格に至らなかった皆さんには、非常につらい結果だと思います。

試験ですから不合格になることも当然ありうるわけですが、何かがごくわずかにでも足りなかったということかと思います。何が足りなかったかを見つめ直したうえで、心を新たにして、勇気をもって、また一歩踏み出してもらえればと思います。

新たなチャレンジが実を結ぶことを期待しています。

 

2016年9月6日

北海道大学法科大学院長  山本 哲生