札幌での生活

(1) 生活

 北海道は、日本の北に位置した島で、札幌はその中心都市です。夏の暑い時期には30度を越えることもありますが、それは数日に過ぎず、4月から9月までは非常に快適です。11月下旬から3月下旬までは雪の季節で、気温もマイナス5度前後まで下がります。しかし、屋内暖房が行き届いているため、寒さは想像するほど問題になりません。物価、特に住居費は、東京や大阪などに比べて低価格です。

(2) アクセス

 札幌の最寄空港は新千歳空港です。空港から札幌駅まで鉄道で36分、バスで1時間前後です。北大は、その札幌駅から徒歩で5分程度です。日本最大級のキャンパスは、駅の北側にあります。

(3) 知的インフラ

 札幌は全国に8ヶ所ある高等裁判所の所在地で、法学部では高等裁判所・地方裁判所などの見学ツアーがしばしば企画されています。また、図書館も北海道大学図書館、北海道立図書館(江別市)札幌市中央図書館などを自由に利用できます。そして、博物館や美術館も多く、中には留学生に無料で開放している施設もあります。

住居・宿舎

(1) 宿舎

 北海道大学には外国人留学生向けの寄宿舎があります。ただ、これらの入居に際しては、各学部から申請し、全学で調整がはかられます。

(2) 民間アパート・マンション

 多くの留学生は、北大周辺の民間アパートに住んでいて、家賃は様々です。日本には敷金・礼金という特殊な制度があり、不動産手数料などを含めると、入居時に2~6ヶ月分の家賃が必要になることがあります。
 北大では、留学生向けにアパート・マンションの紹介を行っております。また、住居の契約時に連帯保証人が必要となりますが、保証人が見つからない留学生のために、北大が連帯保証人となる「機関保証」という制度を設けています。

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奨学金

 札幌での生活費が東京や大阪よりは安いとはいっても、奨学金の無い状態で学生生活を送るのは困難です。北海道大学には、「北海道大学総長奨励金」や「北海道大学留学生特待制度」等留学生のための奨学金制度はありますが、採用人数が限られていますので、奨学金など経済面での基盤を得てから来日されることを御勧めします。

国費留学生

 奨学金の中でも高額で最も身分保証がなされるのが日本政府(文科省)奨学金です。この奨学金には、大使館推薦と大学推薦、国内採用の3種類があります。国費留学生の募集方法は国によって異なりますので、もよりの日本大使館(領事館)に問い合わせてください(国内採用を除く)。

私費留学生

 国費留学生は、一般的に留学生全体の2割程度ですので、多くの留学生は私費留学生として来日します。北大大学院法学研究科・法学部では、下に記したように可能な限り奨学金を斡旋していますが、留学生の増加傾向もあって、十分に行き渡っている状況にはなく、今後いっそう厳しい状況になることが予想されます。来日前に、北大大学院法学研究科・法学部で研究・学習が続けられるだけの資金計画をたてておいてください。

 私費外国人留学生学習奨励費、北海道外国人留学生国際交流支援事業助成金などがあります。しかし、奨学金の額も様々で、みなアルバイトをして生活費にあてているのが現状です。

 詳しくは「北海道大学 留学生の生活サポート」にある「経済支援・奨学金」を参照してください。

日本語能力

〔北大大学院法学研究科・法学部での授業言語〕
北大大学院法学研究科・法学部では、英語コースなどを設けておらず、殆ど全ての授業が日本語で展開されています。外国語で補充する講義・ゼミや、外国語での解答を認めているテストも中にはありますが、外国語だけで履修すべき単位を揃えることは困難です。なお、日本語の学習を希望する学生には留学生センターで開かれているコースへの斡旋をおこなっています。

サポート体制

サポーター

北大では、渡日直後の留学生がスムーズに学生生活をスタート出来るように、渡日から2週間程度の期間、その準備を支援するサポーター制度を設けています。
その支援内容には、宿舎の入居手続き、大学での入学手続き、官公庁での各種手続き、銀行口座の開設、学内・外の諸施設の案内等があります。

チューター

学生生活がある程度落ち着いた頃から、サポーターに代わりチューターと呼ばれる学生が、実際の学生生活を支援します。その支援内容(予習・復習の補助、日本語指導等)は、指導教員による指導の下、チューターと相談して決めることになります。チューターによる支援期間は、学部留学生は2年間、その他の留学生は1年間です。

論文チューター

北大大学院法学研究科では、留学生論文作成指導支援として、大学院留学生が論文(リサーチペーパー、修士論文、博士論文)を作成する際、希望すれば、論文作成に係る日本文・日本語等の助言・指導等が受けられます。(同一留学生について修士課程、博士課程で各1回限り)